ホーム/大学の評判/東海学院大学が「やばい」と言われても各務原の受験生が集まり続ける理由を数字で見る

東海学院大学が「やばい」と言われても各務原の受験生が集まり続ける理由を数字で見る

東海学院大学が「やばい」と言われても各務原の受験生が集まり続ける理由を数字で見る

東海学院大学は偏差値35で、河合塾の区分ではFラン圏に入る岐阜県各務原市の私立大学だ。入試の易しさだけを見れば低く映る。ただ前身は東海女子短期大学で、心理・子ども・医療栄養という国家資格の養成に絞った実学系の大学でもある。

入りやすさと、卒業までに何が身につくかは別の話だ。やばいという評判の中身を、充足率や就職先の数字から順に確かめていく。

この記事の目次
  1. 入試の易しさと、資格が取り切れるかは別の話
  2. 各務原の女子短大から続く、資格養成校としての性格
  3. 定員の87.3%が埋まる大学に、地元の受験生が通い続ける事情
  4. 「やばい」の中身を、噂の種類ごとに分けて確かめる
  5. 就職先が公務員と医療現場に寄る、養成校らしい進路
  6. 心理・子ども・医療栄養で狙える国家資格の中身
  7. よくある質問

入試の易しさと、資格が取り切れるかは別の話

東海学院大学を検索すると「やばい」「Fラン」といった候補が並ぶ。根拠の中心は偏差値だ。河合塾の予測では全学部がボーダーフリーから偏差値35の範囲にあり、Fランの一般的な線引きである偏差値35未満に触れる水準にある。学力のハードルが低く、受験すれば通りやすいのは事実で、ここがFラン認定の入口になっている。

ただし東海学院大学が並べている学科は、心理学科・子ども発達学科・医療栄養学科・総合福祉学科で、いずれも国家資格や免許の養成課程だ。入るのが易しいことと、公認心理師や管理栄養士、臨床検査技師の国家試験を4年後に突破できるかは、まったく別の負荷がかかる。入口の偏差値だけで卒業後の通用度まで決めつけると、この大学の設計を読み違える。

各務原の女子短大から続く、資格養成校としての性格

この大学の性格は歴史を見ると分かりやすい。1963年開設の東海女子短期大学を母体に、岐阜県各務原市那加桐野町で栄養・保育・心理といった地域の実務職を養成してきた学校法人が土台になっている。総合大学というより、地元で働く専門職を送り出す養成校に近い。学部の顔ぶれが心理・子ども・栄養・福祉に寄っているのは、この出自の延長にある。

そのため東海学院大学は、全国の受験生と学力で競い合う大学ではなく、岐阜と愛知の受験生が資格を目当てに通う地元密着型の進路になっている。名古屋圏の総合大学と同じ物差しで測ると見劣りするが、目的が資格取得なら物差しがそもそも違う。やばいという言葉が指すのは学力の低さで、養成校としての機能とは論点がずれている。

定員の87.3%が埋まる大学に、地元の受験生が通い続ける事情

収容定員充足率は87.3%で、定員をやや下回っている。この数字だけを見れば「人気がない」「潰れるのでは」と読みたくなる。実際ネット上では潰れる噂も飛び交う。だが充足率が9割前後で推移していること自体は、定員をほぼ埋め続けているとも読める。名前を書けば全入という極端な空洞化とは距離がある。

なぜ偏差値が低くても定員の大半が埋まるのか。理由は立地と資格にある。各務原市は岐阜市と名古屋の中間にあり、自宅から通える圏内の高校生にとって、管理栄養士や保育士、公認心理師の受験資格を取れる進路は限られる。学力で上位校に届かなくても、地元で国家資格を狙える選択肢としての需要が、この充足率を支えている。やばいという評判とは別の軸で、この大学は選ばれている。

「やばい」の中身を、噂の種類ごとに分けて確かめる

やばいという評判は、実際にはいくつかの別々の話が混ざっている。分けて見ると輪郭が変わる。第一に偏差値の低さで、これは前述のとおり事実だが資格養成校としての中身とは別問題だ。第二に潰れる噂で、充足率87.3%という数字はただちに閉校を意味する水準ではない。第三に学生の質や過去のトラブルといった話題だが、これは小規模校ゆえに一つの出来事が拡散されやすいという事情も影響している。

規模が小さい大学は、良い話も悪い話も母数が少ないぶん一件ごとが目立つ。匿名の掲示板では過激な表現ほど残りやすく、実態以上に悪い印象が固定されやすい。事実として確認できる数字と、印象で語られる噂を切り分けると、やばいの実体はかなり小さくなる。判断材料にするなら、拡散されやすい噂よりも就職先や合格率の実数を見るほうが早い。

就職先が公務員と医療現場に寄る、養成校らしい進路

就職の数字は評判とかなり印象が違う。進学情報サイトの掲載では、卒業者323名に対し就職希望者290名が全員就職し、就職率は100%とされている。母集団が小さいための高さはあるが、就職先の顔ぶれに養成校としての性格がはっきり出ている。

心理学科からは防衛省自衛隊、東京消防庁や各地の消防本部、警視庁や県警、岐阜県庁、病院への就職が並ぶ。子ども発達学科からは岐阜県や愛知県、他県の教育委員会経由での小学校・特別支援学校の教員、保育所・認定こども園、市役所が目立つ。医療栄養学科は病院や医療・福祉施設、食品関連へ進む。地元の公務員・医療・教育という、資格や免許が効く現場に卒業生が収まっているのが、この大学の就職の形だ。学力の偏差値より、資格の有無で進路が決まる世界に接続している。

心理・子ども・医療栄養で狙える国家資格の中身

結局この大学で何が取れるのかが、進学判断の核になる。医療栄養学科では管理栄養士と臨床検査技師の国家試験受験資格に加え、栄養士、栄養教諭、食品衛生監視員・食品衛生管理者の資格が対象になる。臨床検査技師は2020年度卒業生で受験12名中11名が合格し、合格率92%と公表されている。国家試験対策室を設けて1年次から準備を進める体制も、養成課程らしい設計だ。

心理学科では心理職の国家資格である公認心理師のほか、救急救命士や言語聴覚士の国家試験受験資格、認定心理士が狙える。子ども発達学科では保育士資格と幼稚園教諭一種免許、小学校教員の免許取得を通じて教育・保育の現場へ進む道が用意されている。偏差値35という入口の数字と、これらの国家資格という出口を並べて見ると、東海学院大学がやばいかどうかは、入りやすさではなく、入学後に資格を取り切れるかで決まると分かる。目的が資格なら、偏差値だけで避ける必要のない大学だ。

よくある質問

東海学院大学はFランですか。

河合塾の偏差値予測では全学部がボーダーフリーから偏差値35の範囲で、Fランの一般的な線引きに触れる水準です。入試の難易度としては易しい部類に入ります。ただし学科は心理・子ども発達・医療栄養・総合福祉といった国家資格の養成課程で、入りやすさと卒業までの資格取得の負荷は別物です。

東海学院大学は潰れる心配はありませんか。

収容定員充足率は87.3%で、定員をやや下回るものの大半は埋まっています。名前を書けば全入という極端な空洞化とは距離があり、この数字がただちに閉校を意味するわけではありません。潰れるという表現は主に匿名の噂として拡散しているもので、就職率や資格合格率などの実数とは分けて見る必要があります。

東海学院大学ではどんな資格が取れますか。

医療栄養学科で管理栄養士・臨床検査技師の国家試験受験資格、栄養士、栄養教諭など。心理学科で公認心理師、救急救命士・言語聴覚士の受験資格、認定心理士。子ども発達学科で保育士資格と幼稚園教諭一種免許、小学校教員の免許取得を目指せます。就職先も公務員や医療・教育の現場が中心です。

ABOUT US

相川 直樹

相川 直樹 |偏差値・充足率・就職データだけで大学を検証する編集者

ネット上の「○○大学はやばい」「Fラン」という書き込みの多くは、匿名の印象論です。私は、河合塾の偏差値・収容定員充足率・国家試験や就職の公式データという、誰でも確認できる一次情報だけを並べ、その噂が実態と合っているかを一つずつ確かめます。受験生と保護者が、雰囲気ではなく数字で進路を選べるように。

合格したら、大学生活の準備を。学生なら6か月無料のPrime Student

6ヶ月の無料体験を始める →