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多摩大学は本当にやばい?偏差値35.0でも定員が埋まる大学の中身

多摩大学は本当にやばい?偏差値35.0でも定員が埋まる大学の中身

多摩大学を調べると、偏差値35.0・ボーダーフリー(BF)という数字が最初に目に入り、身構える人は多いと思います。選抜という意味では確かに入りやすい大学です。

ただ、当サイトが確認したかぎり、多摩大学は定員がきちんと埋まっている大学でもあります。入口の緩さと、集まっている事実。この二つを分けて、多摩大固有の中身から順に見ていきます。

この記事の目次
  1. 偏差値35.0・ボーダーフリーというのは事実
  2. 入口は緩いのに、定員はむしろ埋まっている
  3. 「ゼミの多摩大」全員が四年間ゼミに所属する設計
  4. 2学部3学科。多摩の経営情報と湘南のグローバル
  5. 「現代の志塾」という理念と、大学の出自
  6. 就職決定率98.5%を支える少人数のキャリア支援
  7. 多摩と湘南、それぞれの通いやすさ
  8. 結局、多摩大学はどんな人に向くのか
  9. よくある質問

偏差値35.0・ボーダーフリーというのは事実

まず数字を隠さずに置きます。多摩大学は経営情報学部・グローバルスタディーズ学部ともに偏差値35.0で、当サイトの判定はS(ボーダーフリー)です。旺文社パスナビでも両学部の偏差値は35.0と掲載されており、一般選抜は調査書と大学独自の筆記、または大学入学共通テスト2科目の得点で合否を決める方式です。学力による強い選抜がかかっているとは言いにくく、この一点だけを取り上げれば「やばい」と表現されるのも無理はありません。

ただ、偏差値は入学時点の受験学力層を示す物差しにすぎません。多摩大学が四年間で何を教え、卒業生がどこへ進んでいるかは、偏差値とは別の指標で見る必要があります。ここからはその中身に入ります。

入口は緩いのに、定員はむしろ埋まっている

ボーダーフリーと聞くと「定員割れで誰でも入れる」という像を思い浮かべがちですが、多摩大学の実態はそことずれます。当サイトが確認した収容定員充足率は103.6%で、定員は埋まっているどころか、わずかに上回っています。選抜は緩いが、人は集まっている。これが多摩大の正直な立ち位置です。

なぜこの構造になるのか。手がかりは志望理由に出ています。テレメールの進学調査に寄せられた入学者の声では、少人数制で教授との距離が近いこと、就職率の良さ、英語に特化した学び、自宅から通いやすい立地などが繰り返し挙がっています。偏差値の高さで人を集める大学ではなく、面倒見の良さと就職の安心感で選ばれている大学だ、と読むのが素直です。BFであることと、需要があることは、矛盾しません。

「ゼミの多摩大」全員が四年間ゼミに所属する設計

多摩大を語るうえで外せない固有の仕組みが、ゼミの徹底です。大学自身が「ゼミの多摩大」を掲げ、経営情報学部では一年次のプレゼミから始め、二年次以降のホームゼミ、学外と課題に取り組むプロジェクトゼミへと接続し、全員が四年間ゼミに所属する体制を取っています。さらに学長が主宰するインターゼミ(社会工学研究会)まで用意されています。

一クラスの規模も小さく、経営情報学部でおよそ10〜15名、グローバルスタディーズ学部で15〜20名の少人数対話型です。大教室で講義を聞いて終わり、という大学とは学びの密度が違います。偏差値の数字だけでは見えない部分が、まさにここに集約されています。

2学部3学科。多摩の経営情報と湘南のグローバル

多摩大学は経営情報学部(経営情報学科・事業構想学科)とグローバルスタディーズ学部(グローバルスタディーズ学科)の2学部3学科制で、二つの学部は別々のキャンパスにあります。

経営情報学部は東京都多摩市聖ヶ丘の多摩キャンパスに置かれ、経営学と情報学を実社会の課題に結びつけて学びます。一方のグローバルスタディーズ学部は神奈川県藤沢市円行の湘南キャンパスにあり、英語コミュニケーションを土台に、国際教養だけでなく地域や観光まで含めた「グローカル」な学びを掲げています。外国人教員も多く在籍し、英語での少人数授業が中心です。志望する学問と通学先が学部でまるごと変わるので、ここは早めに区別しておきたいところです。

「現代の志塾」という理念と、大学の出自

多摩大学の教育理念は「現代の志塾」です。開学20周年の2009年に、それまでの実学教育を「今を生きる時代についての認識を深め、課題解決能力を高めること」と定義し直して掲げたもので、国際性・学際性・実際性の三つを基本理念に置いています。育てたい人材像として「志」を持った「多摩グローカル人材」を挙げているのも、この大学らしい言葉づかいです。

母体は学校法人田村学園で、1937年の目黒商業女学校を起源とし、1989年に初代学長・野田一夫のもとで多摩大学が設立されました。現在の学長は評論家としても知られる寺島実郎、理事長は田村嘉浩が務めています。実業界で活躍した人材を教壇に多く招いてきた実学志向は、社会人向けの夜間MBA大学院を早くから持っていることにも表れています。単なる新設のBF大学ではなく、実学と志を軸に据えてきた大学だという背景は押さえておく価値があります。

就職決定率98.5%を支える少人数のキャリア支援

入口の偏差値よりも、多くの受験生が本当に気にするのは出口です。多摩大学が公表する2024年度卒業生(2025年3月卒)の就職決定率は、経営情報学部98.5%、グローバルスタディーズ学部96.4%です。

この数字を支えているのが、少人数だからできる支援体制です。一学年が小規模なため、キャリア支援課の職員がゼミごとに担当を持ち、ゼミ担当教員と連携して個別面談やエントリーシート添削、面接指導まで踏み込みます。主な就職先には第一生命、伊藤園、ソフトバンク、積水ハウス、一条工務店、日本航空、ヤマト運輸、小田急電鉄など、地元優良企業から大手まで幅広い名前が並びます。学歴フィルターの手前で一人ひとりの中身を鍛え直す、というのが多摩大の就職支援の性格です。

多摩と湘南、それぞれの通いやすさ

通学環境も学部で分かれます。経営情報学部の多摩キャンパス(東京都多摩市聖ヶ丘4-1-1)は、京王線・小田急線の永山駅や京王線の聖蹟桜ヶ丘駅からバスで、授業期間中はスクールバスも運行しています。緑豊かな多摩丘陵に立地し、コンビニを併設した施設や図書館など、落ち着いて学べる環境が整っています。

グローバルスタディーズ学部の湘南キャンパス(神奈川県藤沢市円行802)は、小田急江ノ島線などが乗り入れる湘南台駅、または六会日大前駅から徒歩12分です。1キャンパス1学部で、静かな住宅街のなかにあります。自宅から通いやすいことを志望理由に挙げる入学者が多いのも、この二つの立地を見ると納得できます。

結局、多摩大学はどんな人に向くのか

ここまでを整理すると、多摩大学は偏差値では戦わない大学です。学力上位層をふるいにかける入試ではなく、入ってからの少人数ゼミと手厚い就職支援で価値を出す設計になっています。だからこそ、大教室で受け身に過ごしたい人には物足りず、逆に教員との距離の近さを活かして自分から動ける人には効きます。

「やばい」という言葉に引きずられて中身まで切り捨てるのは、判断としてはもったいないです。偏差値35.0・BFという事実を受け止めたうえで、四年間ゼミに所属して鍛えられる環境と、9割を超える就職決定率を自分がどう使えるか。そこを基準に考えれば、多摩大学は十分に検討に値する選択肢です。

よくある質問

多摩大学はFラン・ボーダーフリーですか?

偏差値は経営情報学部・グローバルスタディーズ学部ともに35.0で、当サイトの判定はS(ボーダーフリー)です。選抜という意味では入りやすい大学であることは事実です。一方で収容定員充足率は103.6%あり、定員は埋まっています。入口の緩さと、人が集まっている事実は分けて見るのが正確です。

多摩大学の就職はどうですか?

大学公表の2024年度卒業生(2025年3月卒)の就職決定率は、経営情報学部98.5%、グローバルスタディーズ学部96.4%です。一学年が小規模なため、キャリア支援課職員がゼミごとに担当を持ち、ゼミ教員と連携して個別面談やエントリーシート添削まで行う少人数支援が特徴です。

多摩大学のキャンパスはどこにありますか?

学部でキャンパスが分かれます。経営情報学部は東京都多摩市聖ヶ丘の多摩キャンパス(永山駅・聖蹟桜ヶ丘駅からバス)、グローバルスタディーズ学部は神奈川県藤沢市円行の湘南キャンパス(湘南台駅・六会日大前駅から徒歩12分)です。志望学部で通学先が変わる点に注意してください。

多摩大学の教育の特徴は何ですか?

最大の特徴は「ゼミの多摩大」と呼ばれるゼミ中心教育です。経営情報学部では全員が四年間ゼミに所属し、プレゼミ・ホームゼミ・プロジェクトゼミへと段階的に学びます。一クラスは経営情報でおよそ10〜15名、グローバルスタディーズで15〜20名の少人数対話型で、教育理念として「現代の志塾」を掲げています。

多摩大学にはどんな学部・学科がありますか?

経営情報学部(経営情報学科・事業構想学科)とグローバルスタディーズ学部(グローバルスタディーズ学科)の2学部3学科制です。経営情報学部は経営学と情報学を実社会の課題に結びつけて学び、グローバルスタディーズ学部は英語を土台に国際・地域・観光を横断する「グローカル」な学びを掲げています。

ABOUT US

相川 直樹

相川 直樹 |偏差値・充足率・就職データだけで大学を検証する編集者

ネット上の「○○大学はやばい」「Fラン」という書き込みの多くは、匿名の印象論です。私は、河合塾の偏差値・収容定員充足率・国家試験や就職の公式データという、誰でも確認できる一次情報だけを並べ、その噂が実態と合っているかを一つずつ確かめます。受験生と保護者が、雰囲気ではなく数字で進路を選べるように。

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